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仕事でイタリア人と英会話して気付いたこと

目次

TOEIC英語は非ネイティブに通用するか?

ビジネスでの英語コミュニケーション能力を向上させるためにTOEIC対策をしている人はとても多いです。

日本だけで年間約250万人がTOEICを受験しているのですから驚きです(2018年)。

TOEICの問題はアメリカ人のネイティブイングリッシュをベースにして作成されています。

ですから、アメリカ、カナダ、オーストラリア、イギリスなどの英語圏の人達と仕事上のやり取りをするには都合が良いと言えます。

では、非ネイティブ圏の人と日本人が英語でやり取りする場合、TOEICで学んだ英語は役立つのでしょうか?

答えはもちろんYESです。

でも、TOEICの英語表現や発音はそのまま通用しないことがほとんどです。

私はイタリア人のビジネスパートナー(3人)と1か月位一緒に仕事をしたことがありますが、予想外に苦労しました。

相手のイタリア人があまり英語を勉強していないのが、大きな理由です。

発音も文法もブロークンで、表現方法も不適切なことが多かったですね。

とても聞き取りにくく、かつ、こちらの使っている正しい英語が通じない。

仕方がないので、表現をもっと易しくしたり言い換えて、相手に合わせていました。

現場の状況や文脈による類推に頼る場面もたびたびありました。

それに比べれば、アメリカ人ネイティブの同僚と英語でやり取りしているときは本当に快適でした。

非ネイティブ同士での英会話がビジネスでは普通:

TOEICの勉強を頑張って点数アップを目指している人は、ネイティブスピーカーとやりとりすることを想定していると思います。

でも、実際にビジネスで英語のやり取りをする相手は、確率的には非ネイティブの方が多いのです。

なぜなら、英語を母国語とする人は全世界で約5億人、つまり、世界人口の数%に過ぎないからです。

お互いが流暢でない外国語(英語)に頼って意思の疎通をする。

これがビジネスでよく見られる光景なのです。

コミュニケーションで不可欠な要素は英語力だけではない:

お互いの英語力が上級レベルでなくても、仕事はなんとかこなせることが多いものです。

コミュニケーションで大切なのは英語力だけではないからです。

例えば下記のような能力が意思の疎通を大いに助けてくれます。

1)相手への共感力や思いやり。
冷たい人と良い仕事はできません。

2)価値観、習慣が異なる人たちと接する時の柔軟性。
自分のやり方を強制したら険悪な雰囲気になります。

3)粘り強く話し合う姿勢
こちらの言葉が通じなかったら、別の表現に言い換える。相手の言葉が理解できなかったら質問するなど。あきらめないことが大切。

4)インナーサークルの「常識」は通用しないと心得る
あうんの呼吸、忖度、上意下達を期待してはいけない。内輪でしか通用しない言葉は使わないこと。

5)仕事をする上での背景知識
同じ業界人として持っておくべき知識。共通の経験。現場での状況や文脈など。

私がイタリア人と仕事上のやり取りをしていた時、上記1)~5)が頼みの綱でした。

特に5)の仕事上の背景知識には大いに助けられました。

逆に、お互いが英語ネイティブスピーカー同士でも、上記1)~5)が欠落していたら意思の疎通は不可能です。

同じ日本人同士で考えてみても分かると思います。

お互い日本語が使えるのに、相手を敵認定して関係を断ってしまったら、協力して仕事をすることは出来ませんよね。

責任者でありながら自分にとって居心地の良い人間だけで周囲を固め、「部外者」の悪口ばかりを言ってる輩が私の勤めている会社にもいます。

結果として、そういう人の実績は低いままです。

まとめ:

私は観光でイタリアに行ったことはありますが、仕事で直接やり取りすることになるとは思ってもみませんでした。

とても貴重な機会でした。

うまく行かなくて葛藤することもありましたが、おかげで様々なことに気付くことができたと思います。

この記事で書いた気付きが、少しでもお役に立てば幸いです。

以上

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